新潟CTテクノロジー研究会

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第12回研究会

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第12回 新潟CTテクノロジー研究会を終えて


 この度は三連休の初日にもかかわらず県内外から110名の皆様から参加を頂き、また関連メーカー各社から展示のご協力により無事「夏の陣」を終えることができ、世話人を代表して御礼申し上げます。
 私が前回担当した第3回の研究会当時、「注入速度も投与量も体重にかかわらず固定」といった複数施設の存在がアンケート調査でわかり、標準化に向け「わたしたちの造影手技は大丈夫?再現性に注目しよう!」をテーマに故八町淳先生、石原敏裕先生にご講演を頂きました。その後、造影剤腎症予防のため「腎障害患者におけるヨード造影剤使用に関するガイドライン」も発表され造影検査中の緊急対応とともに「より安全な造影CT検査」が求められてきました。また、装置においても多列化、逐次近似応用再構成法の開発、低管電圧撮影の普及、多様な注入パターンやシリンジのICタグに対応したインジェクターの開発等もあり「必要最小限の造影剤で質の高い検査」が可能になりました。但し、我々技師に知識と技量が備わっていないとせっかくの“宝刀”も威力を発揮できず、患者さんの不利益に繋がるため、技師法改正後の今回、「造影CTの知と技 ~安全かつ質の高い検査のために~」をテーマに「夏の陣」を企画しました。
 ディスカッションでは「造影CTのリスクマネージメント」について県内3施設からの安全面での取り組みについての報告をもとに意見交換がなされました。アンケート報告では、「県内造影CTの実態」について2006年との比較により造影手技の標準化や安全面での改善が進んでいることが報告されました。アンケートにご協力頂きました県内各施設の皆様に感謝致します。教育講演では、腎臓専門医の青柳竜治先生から「造影剤腎症を最小限にするために」と題し、腎機能とリスク把握の重要性と予防策(生理食塩水点滴)について基礎からご講演を頂きました。特別講演1では、故八町淳先生の愛弟子、寺澤和晶先生から「理論的アプローチにより造影CTプロトコールの“根拠“を探る!」と題し、ファントム実験から確認された「造影理論」と臨床での応用方法について、特別講演2では、大橋一也先生から「X線CTにおける低管電圧撮影の基礎と応用技術について」と題し、一口に”低管電圧“といっても装置間で実効エネルギーに差がある点や臨床で使用する際のポイントについて豊富な基礎データを基にご講演を頂きました。
 研究会後の情報交換会「夜の陣」では、会場の関係で“膝を交えて”とは、なりませんでしたが、講師ならびに県内外のCT関係者と貴重な時間を共有できました。 非イオン性造影剤とほぼ等しい技師歴の私が当番世話人を務めるのは、今回が最後になると思いますが、今後とも新潟CTテクノロジー研究会への参加をお願い申し上げます。

当番世話人  山本 功

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