平成23年11月5日(土曜日) 新潟市の新潟大学医学部有壬記念館にて、第65回新潟アンギオ画像研究会が開催されました。今回で第5回目となった「フレッシャーズセミナー」は新潟大学医歯学総合病院の布施さん(血管撮影・IVR認定放射線技師)に「血管撮影に関する線量」についてレクチャーをいただきました。その後本会に移り、会員発表3題、特別講演2題という内容でした。当日は他の研究会も開催されているということでしたが、80名を超える参加者がありました。また、遠くは秋田から参加された方もありました。ありがとうございました。 |
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会員発表
新潟大学に設置された血管撮影装置の紹介では、透視、撮影それぞれの条件設定について質疑があり、新しい装置ということで、設置時に設定された条件では、画像がよくなる分、線量が上がっている施設もあるので、注意が必要であるとの指摘があった。
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会員発表 PCI後の放射線皮膚障害の1例が報告された。非常に貴重な報告で、PCI時にどの角度がホットスポットになるかを理解しているのは、技師であり、被ばく線量が多くなった症例については、医師、看護師と連携をし放射線皮膚障害をいち早く発見し治療を行える環境作りが必要である。
また、ホットスポットを作らない検査手技の工夫も必要ではないかとの質疑もあった。
面積線量計の校正線量計についての発表は、透視条件では多少の誤差はあるが、撮影条件では十分有用であった。
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千葉県循環器病センターの今関雅晴先生から「続報!脳血管IVR被ばく調査」という題で講演をいただいた。これは、全循研の平成22年度課題研究で、今年4月に全国循環器画像研究会学術大会で発表される予定だった「脳IVRにおける被ばく線量の実態調査」の続報となる。脳IVRについての各病院からの調査、アンケートを基に非常に細かく分析され、脳IVRの事態が検査時間、透視時間、撮影駒数などから解析されていた。 現在、IVRのガイドライン、被ばく線量を評価するIVR基準点などは規定されているが、これはPCIなどの心臓治療に対するもので、脳血管IVRについてのIVR基準点などのガイドラインはない。これらの調査データをもとに、脳血管IVRのガイドラインの作成に取り掛かっている。
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特別講演は、新潟大学医歯学総合病院放射線部准教授吉村宣彦先生より「よりよいIVRのために:三位一体体制の必要性」という題で講演をいただきました。放射線科診断医とIVRの現状について話され、検査数の増加による診断医の仕事量の増加、IVRが根治的治療となり、難易度の高い手技となっている。そのような状況の中で、専門技師制度による、専門性も大事だが、誰でも検査に携われる、検査の標準化を放射線技師にはお願いしたい。放射線検査の中でも、血管造影は標準化しやすいのではないか。 閉塞性動脈硬化症の病態、病状と治療法の選択、IVR手技上に注意事項、IVRによる合併症などを上げ、血管造影検査、IVRの標準化の必要性を語った。
IVRは患者さんにとって、検査ではなく、手術と同じ治療である。IVRに携わるスタッフが一体となり患者様に安全な場所を提供する必要がある。
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